読んだ本

京都から大学を変える(祥伝社新書)

京都から大学を変える(祥伝社新書)

我らが総長の本。多くの京大生は「なんか総長やっとるわ」みたいな感じだと思ってるけど、この本読むと、総長の熱い改革魂は感じた。

現在の外国の学生事情から日本の大学の問題を同定し、それを解決するために改革を進めるという流れになっている。

最近の学生が勉強しない点(企業と大学と教員の三角スパイラル)や、高校生などの受験合格のための徹底的な合理主義(受験科目を絞る)による教養力の低下によって、今後世界で必要となる、様々な角度から複合した問題を俯瞰し、解決できる人材が育たないようになっている。

→新入試制度へ
→学際融合教育研究推進センター設置へ

その中でも今後世界で自ら問題を発見しチームを作り解決に当たれるような人材へ

→思修館

世界でやりあっていくにはもっと多くの人種の人が京大で研究を行い、かつ交流を深めるべきでは

→留学生や他国の研究者の受け入れ
→国際高等教育院



異・自・言の三つをキーワードに今後必要な人材を説明している。

異 異文化の人とうまくやっていくためのコミュニケーション力や多文化の知識を備えた人材

自 教養を深め、自らの考えや発想、知識などをうまく説明できる表現力を持った人材

言 世界でやりあっていくための言語力(英語や他の第二言語)を備えた人材

こうした人材教育のための場としての大学を作り上げるために改革を行っているらしいです。
そのための手段としていくつか間違っているのもあるかもしれないけど、まあだいたい何を考えて改革を行っているのかというのはよくわかる気がしますね。

新入試制度はざっくり言えば総合的な人間を評価するという感じ。
成績がいいだけでなく、部活で代表やってた人や恋愛してた人、ボランティアをやってた人など総合的な実力のある人を取るという感じだそうな。まあ別に学部全てがそういう選抜になるわけではないと思うけど、いままでの後期選抜に当たる数人がこれから選ばれる形になるのかな?

確かに実践的な活動をそろそろ開始する俺ですが、教養っていうのは非常に大事だなとひしひし感じております。
総長の思想自体は共感するところがあるので(やり方は知らんけど)、上の異自言人材は目指していきたいところですな。