読んだ本
ハーバードからの贈り物 (Harvard business school press)
- 作者: デイジー・ウェイドマン,幾島幸子
- 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
- 発売日: 2004/09/15
- メディア: 単行本
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非常に示唆に富む本だった。
ハーバード大学ビジネススクールの教授は最後の授業に、自分の経験からの含蓄の含んだ小話をするらしく、それを書籍化したものだとか。
読んだ感想としては、
「もっと早く読むべきだった」
色々と後手になってる感ある生活を送ってしまったことは別に後悔はしてない。サークルの素晴らしい先輩方と仲良く出来てることからも文句はない。
が、せめて本読むか勉強くらいはすべきでしたね^^
4回生になると自然と未来を見据えないといけなくなったので(特に院について)自然と意識も高まったが3回生はそんなことはないからねえ。
んで、まあ詳細を。
15人ほどの教授のありがたいストーリーをオムニバス形式でまとめた本。
ひとりひとりの話が非常に考えさせられる。
山登りから人生観が変わった人や娘の発言から人生を考え直した人、後輩の行動からの気づきを得た人など、多種多様な話がそこにはある。
特に興味深かったものをいくつかピックアップ。
大手メーカーに就職し与えられた仕事に対し自分の販売戦略を立て、それをしっかり分析した提案を上司に潰されて会社を辞めてしまった例
これに対し上司としてあるべき姿とはどうであるのか、教授はこう語る。
「部下の能力開発を、リーダーあ取り組むべき再優先課題に据えるのだ。」
リ−ダーには組織の生産性を高める必要があるために、雇うもクビにするも自由である一方部下にモチベーションを与える必要がある。
ひとつは恐怖、だが、本当に果たしてそうか?
人が真に熱意を放ち創造的な気風を生み出すのは「自分に任される」ということではないか?と教授は問うわけである。
ここで難しいのは本当に「任す」ことができるかをしっかり見切る眼力をリーダーは持っていなければならない。これがリーダーに求められえる気質だろう。
ほかの例を挙げよう。
上級管理職になり、事業部の実態を知るために営業部門の組織編成について調べたとき、営業所が300キロあまりしか離れてないとこに二つあった。その理由を問いただしたら副部長が片方の営業所を「閉鎖」してしまった。
自分の立場というものの自覚を学ぶことができる例だろう。”ボス”になることで質問が「命令」に変化してしまったということを自覚したのだ。
この教授がCEOになったときの友人の発言が非常に深い。
「スティーヴ、もう二度と手に入れられないものが二つあるよ まずい食事と真実だ」
上の立場になればなるほど下の実情が伝わらないということである。上の立場のものが真実を知ろうとするには社員としっかりとしたコミュニケーションをとり、こうした会話から会社に求められていることなどを学ぶわけである。
ほかの話にも当てはまることだが、多くの人の成功例を見るには、その成功に至るまでの失敗の例からその人が何を学んだかを見るのが一番重要だ。人間は往々にして失敗から学ぶ。
このようなビスマルクの格言がある。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
そしてこの本のどこかにこのような格言がある。
「賢者は経験に学び、真の賢者は他人の経験からも学ぶ」
他人の経験からも学べるような人間になりたいものである。