ブックカフェ

みなさん、こんばんわ。

最近グループワークでブックカフェのデザインとかいうものをやっているんですね。
そもそもとしてブックカフェってなんやねんって話なんですね。

ブックカフェをデザインするにはまず前提に「カフェとは何か?」を考えねばなりません。そしてその後に「ブックカフェとは何か?」に移るわけです。

ではカフェってなんなんですかね。

一番最初にカフェができたのは1551年にトルコのイスタンブールにできたそうです。その頃から現在に至るまでカフェというのは「たまり場」としての機能を果たしてきています。
人間同士が集まってお話をする空間、それがカフェと呼ばれてるわけですね。当然集まってお話ししていたらお腹もすくし喉も乾くからまあ売ってしまおうって感じ。
そして、情報の集積地でもあったために新聞紙などがおいてあったり知的な人たちが集まって情報交換をする場でもあった。

そのカフェとしてのありようがずっと続いていた感じですね。現在までは。

そのカフェというのも現在では一人で休憩するために入り一人で黙々と仕事したりスマートフォンを見たりなどなど。

少し変わってきているわけですね。

先日「森正洋の言葉。デザインの言葉。」という本を読みまして、その中で森さんは「デザインは生活文化を作り出していけるものでなければ。」と述べている。
デザインは生活文化を考慮して行われ、それを人間が好きになれないといけない。

ここまで考えた上で「カフェとは何か?」に戻ってみましょう。

人が集まる「つなぎ場」のつくり方という本で良いカフェとはどんな場所か?に著者のナカムラクニオさんは次のように述べています。

①体に優しい飲食がある快適な場所
②緩い時間に身をゆだねられる場所
③なりたい自分になれる場所

これを満たすことができるような「たまり場」となることができればそれが理想的なカフェになるのでしょうか。

しかし現在のカフェでは必ずしも「たまり場」としての利用がされているわけでもない。
でも考えてみてください。二人で店に入ってきたもののその二人がカフェでひたすらTwitterやLINEなどに没頭してスマートフォンをいじってるようなケースを。
これは割と見慣れたケースではないでしょうか?
これが理想とは思えないような気はしますね。

従って①②③を促せるたまり場をカフェとして目指すものとしましょう。すると次は「ブックカフェとは何か?」になります。

もちろん本を読むカフェなのですが、まあ一人の場合はわかります。複数人の場合のブックカフェのあり方とは何でしょうか?

そこでとりあえずスポットを「一人で仕事や休憩、読書などをするために利用する人」と「まったり過ごしたい複数人」にあててみましょう。

前者の場合、ブックカフェとしてのあり方は「快適に本を読むことができるカフェ」であり、特に「知的好奇心がそそられるような本がいっぱいおいてあるカフェ」となると思います。
逆に後者の場合は何でしょうか。
これは、本を通じたコミュニケーションが活発化するカフェではないしょうか。
よって、本を通じて客同士がコミュニケーションを取りいろんなことが話せる快適な空間というのがブックカフェの目指すべき場所となるのでしょうか。

たまり場としての機能をうまく活かすには、現在いる友人同士だけでなく、店内でのコミュニケーション創発も行いたいところですね。
すると、何かしら必要な要素が見えてくる気がしますね。


以上からビジネスモデルも考慮したブックカフェのデザインを考えてみたいと思います。

重要なのは「この店に来る動機」を考え倒すことだと思われます。
例えば、このブックカフェをデザインする際に「なぜこの店に訪れるのか?」というのをしっかり考える。
休みたいだけなら他にもいろんなカフェがあるはず。なぜ他ではなくてここなのか。
すると、他との差別化を考えなければならない。

一つ一つ要素を考えてみよう。

まずカフェの空間。議論を行うには対面よりは円形の空間の方が全体を見渡しやすいでしょう。
また、本好きな人に来てもらうのにビブリオバトルを開催するのはとても良いのではないかと思います。そのためには、ワークショップなどを行えるスペースがあった方がいいと思います。そしてある程度外から見えるようになっていることも重要ではないでしょうか。
気になった人たちが見学者として参加できる。そして議論に参加できる、そんな気軽さは大事です。
そしておいてある本などをうまく生かすのに「名言」などがカフェ内を動いていくなんかは面白そうだと思います。もしかしたら「この本読みたい!」ってなる可能性もありますね。
あとある本に対する客同士のインタラクションが図れると面白い。感想ノートなどや壁にポストイットなどが貼れるようになっていてそこに質問を貼っていき、それに他の客が応える。
Yahoo知恵袋みたいなことを現実でやるわけです。生協の一言メモに通ずるものがありますが、あれです。
あのように店側と客とのコミュニケーション、またそれだけでなく客同士のコミュニケーションを活性化する。
この生のコミュニケーションはネットに落ちている二次、三次の使いまわされた情報ではなく、新鮮な一次情報です。しかも、このカフェでしか見ることができない。
こうしたものは「次来たら答えあるかな?」という風にリピーター効果を狙えます。
また、店員に本に精通した人を抜擢すれば、さらにインタラクションが強まる可能性も。

そして客同士でちょっとした本を作るコーナーみたいなものがあればさらにおもしろい気がしますね。ある小説をまねてフレーズを書いた人の後に他の人がストーリーを付け加えて新たな物語を。
そしてできた物語を出版なんかできるとさらにそれはコンテンツになる。
こうしたコンテンツがさらにコンテンツを生み出していくような流れになれば、それが理想のブックカフェのデザインになるのかもしれませんね。