読んだ本
- 作者: レイチェル・L.カーソン,Rachel L. Carson,上遠恵子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1996/07/01
- メディア: 単行本
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60ページくらいしかないが中身が詰まっていると感じさせられる本。
自然界のあらゆる「不思議」な要素について、それを感じることの大切さを語り口調で述べる。
自然界にはいろいろなものでありふれている。例えば、虫の声、空、風の音、夜空に輝く星など、様々なものがある。
これらは大人になった我々の前ではあまり意識されない。しかし、こうした自然の神秘を子供が感じれる感性を磨くことは大事ではないか。
自然を体験し、何かを発見する喜び。これはあらゆることにつながる。
子供の時の熱中体験が大事とはよく言われるが、こうした周りのものに夢中になるという体験が、今後の人生を形作る可能性もある。
この本から一番感じ取ることができたのは、こうした感受性をしっかりと身につけるのは年齢に関係ないという点だろう。
大人になってからでも、虫などの動きが何故こうなっているのか、どんな声で鳴くのか、こうしたことを気づくことができる。
特に子供がこうした自然の不思議を知っていくことは大切だろう。
地震などの大災害などからもわかるが、自然の力は絶大である。
また、美しいものを美しい、儚いものを儚いと感じられるというのは大切だ。
何故人間が感情を持つのかということへの問いかけにもつながるかもしれない。
人生の楽しみ方は人それぞれである。どうせなら、なんでも楽しめるような人生がよいだろう。
その意味で、そうした感性を磨くのが大切だという著者のメッセージを受け取れる。
著者の前作である沈黙の春は、こうした自然の大切さを実感する著者が環境破壊について一石を投じた本であり、長らくベストセラーとなっているようなので、今度読んでみたい。